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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻8号

1973年08月発行

特集 急性腹膜炎

胃・十二指腸穿孔治療上の要点

切除か,一次的縫合か

著者: 大谷五良1

所属機関: 1三井記念病院外科

ページ範囲:P.1043 - P.1048

文献概要

Ⅰ.胃・十二指腸穿孔の治療方針
 それによつてひきおこされる急性腹膜の治療を第1とすることはいうまでもない.それに加えて原疾患の治療が行なわれればこれにこしたことはないわけである.このような方針からまず腹膜炎を安全に治すことを目標にしていろいろな処置がとられてきた.そこで腹膜炎の経過と治療法についてのべてみよう.
 穿孔がおこると,激しい腹痛が突然おこり,これは間もなくおさまつて,いわゆる被覆性穿孔の状態になることもあるが,多くはいろいろな治療にもかかわらず,腹痛は軽快せず定型的腹膜炎に移行する.上部消化管の穿孔は下部のものに比し,細菌感染率は低く,endotoxin shockに陥るには比較的時間の余裕がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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