臨床外科28巻9号

1973年09月発行

臨床研究

虫垂炎，とくにリンパ濾胞腫大型と腸間膜リンパ節症の関連について

著者： 田中忠良¹² 下井利重¹² 木附一人³ 浅野宏³ 浅野幾子⁴

所属機関： ¹山口大学医学部第2外科 ²吉田町立国保病院外科 ³吉田町立国保病院内科 ⁴吉田町立国保病院小児科

ページ範囲：P.1237 - P.1242

文献概要

はじめに
　虫垂炎の治療に関してはその方法が確立されているが，成因はまだ不明で，病理組織学的分類も一定していない．戸部ら^1）が指摘しているように，虫垂炎には多くの問題点が残されているが，われわれは虫垂炎として手術した切除虫垂の病理組織学的検索によつて興味ある知見を得たので，特にリンパ濾胞増殖型と腸間膜リンパ節症との関連について考察を加えてみた．