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文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻9号

1973年09月発行

臨床研究

膵癌の早期診断

著者: 土屋凉一1

所属機関: 1長崎大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1251 - P.1254

文献概要

はじめに
 膵癌は,消化管癌の中で今なお外科的治療成績の悪いものの1つである.この成績を向上せしめる手段としては,手術手技の改良,根治性のより高い術式の開発等,技術的な面で残された問題が若干あるにしても,根本的には一に早期診断,早期手術にあると考えられる.
 約20年前,胃癌の手術成績は甚だ劣悪なものであつた.にも拘らず外科医は時に長期生存例を経験するので,孜々として拡大根治手術を行ない治療成績の向上に努力してきた.しかしレ線検査技術の進歩,内視鏡の開発は早期胃癌の概念を確立し,これら検査法の普及および集団検診への応用は,早期胃癌の発見を可能とし,早期手術により多数の胃癌永久治癒例を得るという飛躍的な治療成績の向上をもたらしたのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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