icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科28巻9号

1973年09月発行

臨床報告

潰瘍性大腸炎にみられたtoxic megacolonについて

著者: 豊島宏1 内木詢一1 石井宏1 小川威示1 板東隆文1 山本英一2

所属機関: 1日赤医療センター第2外科 2清志会山本病院

ページ範囲:P.1329 - P.1333

文献概要

はじめに
 重症潰瘍性大腸炎の経過中に結腸の拡張をみとめる症例が注目されはじめたのは,比較的最近で1950年代のことである.Bockus,Roth一派は2)26),これを"toxic dilatation of the colon","toxic aganglionic mega-colon"と呼んだ.その後Marshak16),McInerney18),Norland22)らによつて多数の自験例にもとづいた貴重な論文が次々と発表されている.本邦では井上8),久保田13),槙15),名尾20)らの報告があるが典型的な症例は極めて少ない.
 Marshak16)が"striking colonic distention with ex-treme toxicity"と表現しているように本症は潰瘍性大腸炎のもつとも劇的な合併症の1つであるが,その成因や治療法については未解決の点が多い.われわれはrelapsing-remitting type3)の急性増悪期に発症した症例を経験したのでこれをもとにして問題点を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら