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特集 外科とME—その現況と将来
新生児における呼吸管理—特にレスピレーター使用による
著者: 三川宏1 牛尾邦男1 新崎康彦1
所属機関: 1国立小児病院麻酔科
ページ範囲:P.33 - P.41
文献購入ページに移動新生児期は外界への適応現象がもつとも活発に行なわれている時期であり,呼吸生理の面においても胎児期に胎盤を介してガス交換を行なつていたものが,出生を境いに肺における換気による呼吸へと短時間に急激な変動が起こり,呼吸不全を惹起することが少なくない.
従来新生児の呼吸不全に対する救急蘇生法としての人工換気に関しては歴史的なものを含めて多くの文献がみられるが1),レスピレーターを使用した機械的人工呼吸を含む呼吸管理としては報告も少なく,特に具体的な方法を詳述した論文2)3)は数える程しかみられていない.しかし最近では従来は困難とされていたIdiopathic Respiratory Distress Syndrome(RDS,IRDS)に対しても早期より積極的な人工呼吸管理が行なわれるようになり,Daileyらの機械的人工呼吸を使用した報告1),GregoryらのCPAP(PEEP)による治療成績4)など生存率の向上したことが報告されてい.
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