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文献詳細

雑誌文献

臨床外科29巻1号

1974年01月発行

文献概要

臨床報告

下肢末梢の慢性動脈閉塞に対する積極的血行再建術について

著者: 田辺達三1 川上敏晃1 久保良彦1 太田里美1 横田旻1 橋本正人1 笹尚1 高橋透1 田村堅吾1 杉江三郎1

所属機関: 1北海道大学医学部第2外科

ページ範囲:P.125 - P.130

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はじめに
 下肢の慢性動脈閉塞に対する外科治療法としては今日,血栓内膜摘除術や血管置換またはバイパス移植術が行なわれ,少なくとも膝窩動脈より中枢側にある高位病変に対しては一応の成績があげられてきている.しかし膝窩動脈より末端側の低位病変にはかかる血行再建法は成功が難しいとされ,一般には広く応用されてはいない.
 膝窩動脈以下の低位閉塞はとくに本邦では血栓閉塞性血管炎と考えられる症例が多く,この疾患が末梢血管に多発することから,下肢慢性動脈閉塞の過半数を占めている.これらの症例は安静時疼痛,潰瘍または壊死形成,チアノーゼ変色,冷感,歩行障害などを主訴として来院し,足趾の救助のため治療が必要である.かかる場合一般には腰部交感神経節切除術が施行されているが,その治療成績は必ずしも確実なものではなく,一時的軽快に止まることが少なくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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