文献詳細
臨床報告
文献概要
はじめに
後腹膜腫瘍とは従来横隔膜から骨盤無名線までに存在し,腎,副腎,膵等と無関係の腫瘍と規定されており,最近になつて骨盤部に腫瘍が拡大している場合にも同様の意義が認められている.元来,後腹膜腫瘍はまれなものであり,腫瘍全体の0.2%をしめるにすぎない.そのなかでも後腹膜脂肪肉腫はきわめてまれである.われわれは下腹部腫瘤を主訴として来院し,検査の結果,後腹膜腫瘍と診断し剔出術を施行,病理組織学的に脂肪肉腫であつた1例を経験したので,これを報告し若干の文献的考察を加えてみた.
後腹膜腫瘍とは従来横隔膜から骨盤無名線までに存在し,腎,副腎,膵等と無関係の腫瘍と規定されており,最近になつて骨盤部に腫瘍が拡大している場合にも同様の意義が認められている.元来,後腹膜腫瘍はまれなものであり,腫瘍全体の0.2%をしめるにすぎない.そのなかでも後腹膜脂肪肉腫はきわめてまれである.われわれは下腹部腫瘤を主訴として来院し,検査の結果,後腹膜腫瘍と診断し剔出術を施行,病理組織学的に脂肪肉腫であつた1例を経験したので,これを報告し若干の文献的考察を加えてみた.
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