文献詳細
臨床報告
文献概要
はじめに
乳房の葉状嚢胞肉腫は,1838年Johannes Müllerによつて,はじめて詳しく記載された.その後,臨床的にまた病理組織学的に特異な面が注目され,乳腺腫瘍のなかでも比較的まれな,興味ある疾患とされている.この腫瘍はかなり巨大になるにもかかわらず,本来は良性腫瘍であるとされ予後も良好であるが,まれには悪性のものも報告されている.われわれは左乳房の腫瘤を主訴として来院した患者に試験切除を行ない,組織学的に悪性の葉状嚢胞肉腫と診断し,単純乳房切断術を施行した症例を経験したので報告する.
乳房の葉状嚢胞肉腫は,1838年Johannes Müllerによつて,はじめて詳しく記載された.その後,臨床的にまた病理組織学的に特異な面が注目され,乳腺腫瘍のなかでも比較的まれな,興味ある疾患とされている.この腫瘍はかなり巨大になるにもかかわらず,本来は良性腫瘍であるとされ予後も良好であるが,まれには悪性のものも報告されている.われわれは左乳房の腫瘤を主訴として来院した患者に試験切除を行ない,組織学的に悪性の葉状嚢胞肉腫と診断し,単純乳房切断術を施行した症例を経験したので報告する.
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