文献詳細
臨床報告
文献概要
はじめに
原発性腹膜炎は腹腔内に感染巣をもたない腹膜炎で,主原因菌は溶血性連鎖状球菌か肺炎球菌である.本疾患は1940年頃まではめずらしい疾患ではなく,死亡率もほとんど100%におよんだが,その後は抗生物質の発達により激減し予後も良好となつた.しかし本症は突然の高熱で発症し,その割に腹部の理学的所見に乏しいという特徴があり,さらにまれなだけに診断が難渋し致命的な経過をとる場合もあるのでその臨床的意義は現今でも少なくないものと考えられる.
原発性腹膜炎は腹腔内に感染巣をもたない腹膜炎で,主原因菌は溶血性連鎖状球菌か肺炎球菌である.本疾患は1940年頃まではめずらしい疾患ではなく,死亡率もほとんど100%におよんだが,その後は抗生物質の発達により激減し予後も良好となつた.しかし本症は突然の高熱で発症し,その割に腹部の理学的所見に乏しいという特徴があり,さらにまれなだけに診断が難渋し致命的な経過をとる場合もあるのでその臨床的意義は現今でも少なくないものと考えられる.
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