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文献詳細

雑誌文献

臨床外科29巻4号

1974年04月発行

カラーグラフ

単心室症の根治手術(Ⅱ)

著者: 新井達太1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学心臓外科

ページ範囲:P.436 - P.441

文献概要

 想像線が平行な場合は,前回の「単心室症の根治手術(Ⅰ)」で述べた如く,人工心室中隔の形成は比較的容易である.しかし,想像線が接触あるいは交叉する場合の手術はかなり難かしくなる.
 想像線が接触する(想像線を延長すると,心臓外で延長線が交る)場合は,両大血管への流出路を形成するconus septumと,両房室弁から心尖部にかけて形成されるsinus septumとの間に,ある角度ができる.この角度が90°以内であれば1枚のパッチで心室中隔の作製が可能であるが,その角度が90°に近いほど手術は難かしくなる.これは,この角度が大きくなる程,心室流出路の障害をきたし易く,また,1つの心腔を左・右心室に等分するのが難かしくなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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