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文献詳細

雑誌文献

臨床外科29巻4号

1974年04月発行

文献概要

特集 腹部緊急疾患におけるDo's & Don'ts

急性虫垂炎

著者: 渡辺晃1 西野弘美1

所属機関: 1国立水戸病院外科

ページ範囲:P.447 - P.453

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はじめに
 虫垂炎は外科で最も「ポピュラー」な疾患で,日常数多く遭遇するものであることは周知の事実であろう.その病因論は色々挙げられているが,ともかく虫垂内腔の閉塞が虫垂炎に不可欠の要因であることだけは諸家の意見が一致しているようである.突然嘔気嘔吐を伴つて激烈な腹部全体の痛みから漸次回盲部に疼痛が限局してくるという典型的な症状を呈するものから膀胱炎の症状で来るもの,下痢を主訴とするもの,右足がつつぱる感じのもの等々,その病像は一様ではない.他覚的に回盲部圧痛,デファンス,白血球増多と軽度の発熱等を見るが,診断面では色々な先輩の発表した圧痛点とか腹部触診所見から,色々な名称の症候があげられているごとく,その多様性もご存知の通りであろう.しかしこのような差がどうして出てきたかについてはあまり言及されていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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