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文献詳細

雑誌文献

臨床外科29巻5号

1974年05月発行

文献概要

特集 老人外科—老年者胆道系疾患の外科

膵内胆管癌および膨大部癌の病態生理—特に肝外閉塞性黄疸時の肝機能および微細構造の機能からの考察

著者: 菅原克彦1 柏井昭良1 三谷進1 河野信博1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.615 - P.623

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はじめに
 膵内胆管癌および膨大部癌の共通した症状は肝外閉塞性黄疸であるほか,これら疾患は比較的高齢者に多い.したがつて治療対策は単なる病巣部の切除,biliary diversionのほか黄疸の病態生理を理解した患者管理が必要となり,しかも高齢者であることを念頭におかねばならない.早期の病態でこれらの癌が発見されるのはなお少ない現状であり,根治的切除術が行なわれる例は少ない.早期の癌とは切除可能な例を意味せざるを得ないが,この際はもちろん合併症も稀であり,他の管腔臓器癌の術後管理と大差ない.現状では進行癌が多く,したがつて老齢,黄疸のため重篤な合併症をきたし易く,外科臨床上複雑な問題点がある.本稿では肝外閉塞性黄疸症例の肝機能および肝細胞内微細器官特に生体の主要エネルギー産生分画であるミトコンドリアの機能面から肝外閉塞性黄疸時の肝の病態生理を再検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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