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文献詳細

雑誌文献

臨床外科29巻6号

1974年06月発行

文献概要

カラーグラフ 臨床病理シリーズ・23

急性虫垂炎の術中肉眼所見と病理組織像(Ⅱ)

著者: 松峯敬夫1 白川洋一1 浮島仁也1 青木幹雄2

所属機関: 1東京都立墨東病院外科 2東京都立墨東病院外科病理

ページ範囲:P.716 - P.717

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 症例3 穿孔性蜂窩織炎性虫垂炎 術中肉眼的所見:虫垂は太く,強直し,やや粗い表面は紅潮が著しく,血管拡張も著明である.また根部に穿孔がみられるほか,虫垂表面に多数の小結節状隆起が散在している(第8図).
 組織像:虫垂のほぼ全長にわたりびまん性に好中球浸潤があるが,その程度はあまり強くない.内腔は拡張しておらず,粘膜は2,3ヵ所に小さな潰瘍を示すのみで,全般によく保たれている(第9図).以上のように,全体的な変化は比較的軽度であるにも拘らず,根部で,虫垂間膜付着部の反対側に穿孔がみられる.たまたまここにできた虫垂壁内膿瘍が,虫垂の内外に同時に破れて生じたものと考えられる.また漿膜面に多数みられた小結節は,好中球の集簇巣である(第10図).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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