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臨床研究
胃癌の壁内進展と断端癌遺残の検討
著者: 能見伸八郎1 篠田正昭1 藤沢健夫1 林雅造1
所属機関: 1岐阜歯科大学外科教室
ページ範囲:P.1135 - P.1139
文献購入ページに移動胃癌の手術成績の向上は,早期発見,早期手術によるところがきわめて大であるが,近年早期胃癌の多数の発見と,これに伴う5年生存率の飛躍的な上昇は,ひとえに内科医のたゆまない努力によるものである.一方手術術式,術前術後の患者管理の向上により,手術の直接死亡や合併症がいちぢるしく減少した現在,われわれ外科医の使命は診断された胃癌に対する徹底した癌組織の除去にある.必要な合併切除,あるいは確実なリンパ節郭清を施行することはもちろんのこと,もつとも重要なことは断端に癌細胞をとり残さないことであり,切除断端癌細胞遺残のみによつて非治癒切除となるようなことは決してゆるされることではない.
著者らは,過去5年間における胃癌切除216例について病理組織学的に詳細な検索を行ない,胃癌の壁内進展の様式と口側断端の癌遺残について検討を試みた.
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