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文献詳細

雑誌文献

臨床外科29巻9号

1974年10月発行

文献概要

資料

わが国および欧米の病院のバイオクリーン手術室

著者: 古橋正吉1

所属機関: 1東京医科歯科大学手術部

ページ範囲:P.1178 - P.1182

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 1.バイオクリーン手術室発展の背景
 バイオクリーン技術は,病院の手術室だけでなく白血病,重い広範囲熱傷,免疫欠損新生児の治療にひろく応用されるようになつた.欧米ではすでに200施設以上が作られ実際臨床面に使われている.わが国でもいくつかの病院に設置されており筆者は内,外の設備を見学してきたのでこれを写真によりご紹介し,こうした設備がなぜ病院に必要なのかその背景となつた事情をアメリカの第58回臨床外科医学会のパネルの内容からさぐつてみることにしよう.
 バイオクリーンという言葉は,まだ確固たる用語にはなつていない.無菌環境とか清浄空気環境などがこれに該当しようが要するに有害な微生物を含まず塵埃数を極度に少なくした空気環境という意味である.これについてのアメリカ連邦規格(NASA,209-b)によれば1立方フイート(約28l容積)の空気中に微生物数は0.1個以下,0.5μ以上の塵埃粒子数は100個以下の場合をクラス100と呼び,現在えられる理想的な空気環境とされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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