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文献詳細

雑誌文献

臨床外科29巻9号

1974年10月発行

文献概要

臨床報告

男子乳癌の4例について

著者: 奥野匡宥1 曾和融生1 土肥浩義1 曺桂植1 尾松準之祐1 竹林淳1

所属機関: 1大阪市立大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1199 - P.1205

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はじめに
 男子に発生する乳癌は比較的まれな疾患で,諸家の報告1)2)3)4)5)によるとおよそ1%前後の発生頻度とされている.したがつて一般臨床家が遭遇する機会も少なく,本邦でも一研究施設から10例以上を報告しているのは癌研16)以外には見当らない.しかし,岡本,平井7)は1953年以前の本邦報告46例を集計し,その後泉雄8)も1954年から1966年までの本邦報告81例を集計して,本症の臨床所見について詳しく報告している.1968年7月第8回乳癌研究会において,本疾患が主題としてとりあげられており,最近では本疾患の診断,ならびに治療面に関心がもたれつつある.
 著者らは当教室で経験した本症の4例(第1表)について,その臨床経過を報告するとともに1967年より1973年6月までの本邦報告57例について考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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