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文献詳細

雑誌文献

臨床外科3巻2号

1948年02月発行

特集 蛔蟲

一種の興味ある蛔蟲の棲息状態に就て

著者: 濱口榮祐1

所属機関: 1東京大學醫學部大槻外科教室

ページ範囲:P.61 - P.63

文献概要

緒言
 蛔蟲は彷徨癖を有し,本來の寄生場所である小腸から移動して膽道膵管等に進入することが屡々あるのみならず,これが腸管を穿孔して腹腔内に出で,腹膜炎を起した例の報告さへ少くない。併しながら蛔蟲が健全な腸管を穿孔し得るや否やは今日尚疑問とされてゐるが,赤痢や腸チフスの際に腸の潰瘍を穿孔したり,胃腸の手術後その縫合部を突破して腹膜炎を起し得ることは一般に認められてゐる。これとは反對に,蛔蟲は又腸管内で多數集つて塊状をなし腸閉塞の原因ともなり得る。要するに蛔蟲には色々の奇妙な習性があげられてゐるが,最近自分は一種の興味ある蛔蟲の棲息状態を觀察したので此所に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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