icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科3巻5号

1948年05月発行

--------------------

橈骨神經麻痺に對する腱成形手術

著者: 渡部滿保1

所属機関: 1國立岡山病院

ページ範囲:P.200 - P.202

文献概要

緒言
 橈骨神經損者に依る麻痺に對する治療の原則は,他の末梢神經に於けると同様に,神經自身に對する手術を行ふのであるが,その手術成績は神經手術中比較的良好ではあるけれ共,尚治癒率は60%(Stoffel,Perthes),75%(Spitzy),或は中村愛助氏によるも治癒55%,良好28%である。この成績不良群に對して殘された方法は補助器の装着と關節固定術と腱成形手術である。この中前二者は下垂手の防止を目的とするもので,機能的に良好な結果を得難いが後者は力源筋の條件さへよければ驚くべき良好な機能的治癒を營ましめる事が出來るのである。本題に關しては日本整形外科學會雜誌18卷12號に川本薫氏の9例に就て詳細な報告がみる。私は僅か1例ではあるが,戰傷に依る橈骨紳經麻痺に對し腱成形術を試み,やゝ滿足すべき結果を得たので,茲に報告し諸賢の御教示を御願ひする次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら