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文献詳細

雑誌文献

臨床外科3巻6号

1948年06月発行

文献概要

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急性腹膜炎に於ける一次的閉鎖法に就て

著者: 砂田輝武1

所属機関: 1岡山醫科大學津田外科教室附屬專門部

ページ範囲:P.226 - P.234

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緒言
 急性腹膜炎の手術に當り主要な處置として次の3つがあげられる。先づ開腹して其の感染源を除く,この點では諸家の意見は一致してゐる。次に腹腔内の滲出液の排除に就ては,Murphy等一部の人を除いて,所謂早期滲出液でない限り充分に之を除くと云ふのが一般の見解である。更に以上の處置の後に,腹腔に誘導法を行ふべきか,又は腹腔は出來る限り一次的に閉鎖するかと云ふ點に就ては未だ數多の議論がある。
 膿のある所にDrainageを行ふと云ふのは外科一般の通則であるが,急性腹膜炎に於ても手術的療法の行はれ出した頃は腹腔の誘導と云ふ事は必要缺くべからざる處置と考へ殆んど此を疑ふものがなかつた。併し腹膜の病理や生理が次第に研究せられ,其の防禦力が非常に大きい事が明かになるに從つて,腹腔の誘導法は無益であるばからでなく,寧ろ有害なものでないかとの考へが擡頭して來た。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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