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文献概要
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本態不明の脾腫
著者: 友田正信1
所属機関: 1九州大學
ページ範囲:P.337 - P.341
文献購入ページに移動1. 緒言
脾腫にはその發生に當り色々の原因のある事は今更申述べる迄もない。此等の中には特有の症状がある爲に診斷を比較的誤らないものもあれば,他覺的の檢査をなせば的確に診斷がつくものもある。然し所謂バンチ症候群を呈して來た様な場合には,患者血清注射に依る貧血實驗が陰性を示した様な時には,單に其他の臨牀的檢査成績のみでは診斷を下す事は困難である。又剔出脾を鏡檢しても斷定的な所見のない場合には診斷の確定が不可能の場合がある。今かゝる經驗例を示して脾臓外科臨牀に參考資料を供したいと思ふ。
脾腫にはその發生に當り色々の原因のある事は今更申述べる迄もない。此等の中には特有の症状がある爲に診斷を比較的誤らないものもあれば,他覺的の檢査をなせば的確に診斷がつくものもある。然し所謂バンチ症候群を呈して來た様な場合には,患者血清注射に依る貧血實驗が陰性を示した様な時には,單に其他の臨牀的檢査成績のみでは診斷を下す事は困難である。又剔出脾を鏡檢しても斷定的な所見のない場合には診斷の確定が不可能の場合がある。今かゝる經驗例を示して脾臓外科臨牀に參考資料を供したいと思ふ。
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