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文献詳細

雑誌文献

臨床外科30巻10号

1975年10月発行

臨床報告

1週間後に覚醒しえた急性眠剤中毒の1例—腹膜灌流の応用

著者: 鹿野奉昭1 本田義信1 勝屋弘忠1

所属機関: 1熊本大学医学部ICU 2現:熊本大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1355 - P.1357

文献概要

はじめに
 かつて睡眠剤中毒患者の積極的治療法として,メジマイドがバルビタール拮抗剤として使用されたが,単なる中枢興奮剤にすぎないことが判明し,体内からの睡眠剤排泄を促進する方法として大量の輸液と利尿を計るより以外の方法はなかつた.近年Maxwellら1)の腹膜灌流による透析の有効性が報告されて以来その適応範囲は著しく拡大されてきた.
 われわれは最近自殺の目的で大量のフェノバルビタールを服用し,昏睡に陥つた患者に腹膜灌流を施行し1週間後に覚醒しえた1例を経験し,併せて血中フェノバール濃度の測定でその有効性を確認したので若干の検討を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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