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臨床研究
ライナックマンモグラフィーのカラー変換について
著者: 西井憲一1 江原功1 日野紘孝1 宮崎幸俊1 小山弘二1 丸山清1 山本俊介1 田口光雄1
所属機関: 1三重大学医学部第1外科,放射線科
ページ範囲:P.1477 - P.1480
文献購入ページに移動乳房撮影のX線写真は,従来白黒の濃度により表現されてきた,しかし,これをカラー化することにより,更に多くの情報を得ようとする研究が試みられ,1958年にはFisher及びGershon-Cohen1)らによりmammographyのX線フィルムをTV systemを用いてカラー化した報告がある.また,わが国でもカラー化の試みは1970年に高橋(勇)2)らの発色現像法を用いた報告がある.その後,種々の研究報告がなされてきたが,まだまだ技術的にも困難な点も多く,カラー化情報量も少なく鮮明でない欠点が多かつた.しかし近年の電子工学の目ざましい発展により,X線診断の領域にもこれが導入されるようになつた.しかしmammographyに関しては,ますます低電圧による乳房撮影の傾向にある中で,われわれはまつたく新しい試みとして,これとは逆に超高圧X線治療装置(linear accelerator)によつて超高圧X線乳房撮影を行ない,そのフィルムの濃度差をcolor変換して,乳房腫瘤の診断に役だてようとするものである.
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