文献詳細
臨床報告
文献概要
はじめに
近年,後頭蓋窩の病変に対する神経放射線学の発達により6),小脳内出血に対する診断がさらに確実になつた.しかし特発性小脳内血腫は,全脳内血腫の約10%4,11)と比較的稀である.さらにその大部分が高血圧性であり,血腫の第4脳室内穿破,あるいは血腫による脳幹圧迫のため本疾患の予後は不良である.したがつて特発性小脳内血腫に対する手術的治療例は比較的少ない.今回われわれは,臨床症状および諸検査により特発性小脳内血腫と診断,手術により救命しえた1例を経験したので,若干の考察を加えて報告する.
近年,後頭蓋窩の病変に対する神経放射線学の発達により6),小脳内出血に対する診断がさらに確実になつた.しかし特発性小脳内血腫は,全脳内血腫の約10%4,11)と比較的稀である.さらにその大部分が高血圧性であり,血腫の第4脳室内穿破,あるいは血腫による脳幹圧迫のため本疾患の予後は不良である.したがつて特発性小脳内血腫に対する手術的治療例は比較的少ない.今回われわれは,臨床症状および諸検査により特発性小脳内血腫と診断,手術により救命しえた1例を経験したので,若干の考察を加えて報告する.
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