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文献詳細

雑誌文献

臨床外科30巻12号

1975年12月発行

カラーグラフ 消化管内視鏡シリーズ・5

緊急内視鏡検査—胃出血をめぐって

著者: 平塚秀雄1 長谷川充輝1 生沢啓芳1

所属機関: 1平塚胃腸病院

ページ範囲:P.1524 - P.1525

文献概要

緊急内視鏡検査の意味
 大量の吐血・下血を主訴とする消化管出血は重篤な状態におち入り易いため,第一線臨床医にとつては極めて迅速かつ適切な,しかももつとも積極的な医療行為が要求される疾患群の1つである.こうした緊急事態に行なわれる緊急内視鏡検査urgent endoscopyが出血源の確認に有効であることはすでにE.D.Palmerによつてvigorousdiagnostic approachという言葉で強調されている.
 この緊急内視鏡検査のもつ「緊急」という要素はeme-rgencyに対する救急救命であり,生命の確保を目ざした早期治療に直結したものといえよう.したがつて単に出血早期だけではなく,さらにemergencyの状態におかれた出血源を確認し,適切な治療方針をうちたてることが緊急内視鏡検査のもつ使命といわねばならない.幸いに近年内視鏡の進歩は治療面においても種々工夫が講じられてきたが,内視鏡的止血法はこの緊急内視鏡検査の役割を一層高めたものと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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