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文献詳細

雑誌文献

臨床外科30巻2号

1975年02月発行

文献概要

特集 ショック治療の新しい考え方

ショック治療におけるステロイドの使用

著者: 赤木正信1 新田雅国1 庄嶋健1 岩木潤1 三隅克毅1 守且孝2

所属機関: 1熊本大学医学部第2外科 2熊本大学教育学部看護基礎学

ページ範囲:P.161 - P.167

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はじめに
 ショックの病態解明については,近年かなりの進歩がみられはじめ,それに応じてショック治療にもまたいくらかの進歩がみられはじめている.特に1964年Lillehei1)が提唱して以来,ステロイドの大量投与がショックの治療として世界的に普及してきている.しかし,実際に臨床にたずさわつているわれわれが,常にステロイドの生物学的または,薬理学的作用を明確に把握しながら,病態に応じてステロイドを使用しているとはいいがたく,時には重症患者に対しただ漫然と万能薬のように使用する傾向がないとはいえない.従つて本稿では,ステロイド本来のホルモンとしての作用について述べ,ステロイドがショック治療に用いられるようになつたいきさつ,ショック治療におけるステロイドの価値,最近のステロイドの抗ショック作用に関する知見,臨床における投与方法,注意点などについて述べ,ショック治療の一助として頂きたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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