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文献詳細

雑誌文献

臨床外科30巻2号

1975年02月発行

文献概要

臨床報告

急速に狭窄をきたした食道潰瘍の1治験例

著者: 池田雄祐1 浜田稔1 志智重之1 池田栄一1 荻田征美1 番場敏行1 佐々木廸郎1 市川健寛1 井林淳2

所属機関: 1国立札幌病院・北海道がんセンター外科 2国立札幌病院・北海道がんセンター消化器科

ページ範囲:P.251 - P.255

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はじめに
 食道潰瘍は食道癌に比較して,はるかにまれな疾患である1).したがつて,それと食道癌との鑑別診断は重要であり,また,時にこの鑑別が非常に困難な場合がある2)
 われわれは最近,特異な経過で高度の狭窄を伴つた食道潰瘍の1症例を経験した.胃全摘術後などの噴門機能廃絶による逆流性食道炎に起因する食道潰瘍は比較的多いが,本症例のように出産後高度の食道狭窄が急速に出現した症例は極めて少ないと思われる.そしてわれわれは,このような高度の狭窄を示した症例に対し,食道癌との鑑別診断に苦慮し,またかかる病変の成立機転を推測させる若干の病理組織所見を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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