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臨床研究
膵頭十二指腸切除術前後の管理—胆汁ドレナージと経中心静脈高カロリー輸液の併用について
著者: 真島吉也1 窪田博吉1 樋口道雄1 和賀井和栄1 小幡五郎1 大原啓介1 笠井妥陵1 宮司勝1 青木靖雄1 足立英雄1 田中寿一1 橋場永尚1 渡部十九六1
所属機関: 1千葉大学医学部第1外科
ページ範囲:P.379 - P.383
文献購入ページに移動早い期発見の機会が少ないという問題1)は少時措くとして,膵頭部領域癌の治療に当つてわれわれがまず直面するのは閉塞性黄疸という事態である.一期的手術か二期的手術かを選ぶという決定にも微妙な差異がみられる.
現在では消耗が顕著になつてからも長期間観察されているというようなことは少なくなつているが,患者はおおむね栄養障害を伴つている.黄疸に対しては,経皮経肝ドレナージが定着した2)が,栄養管理についてはわれわれは確実に効果的な手段に恵まれなかつた.確かに消化管に通過障害はないのだから,理論的には経口的に栄養を与えるのが本道であろう.しかし仔細に患者を観察すれば,予想以上に食物摂取が少ないことに気付くであろう.遅々とした回復を待つよりも他に有効な手段があるならば,それを選ぶべきであろう.この目的にそつてわれわれが取り上げたのが経中心静脈高カロリー輸液である.
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