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文献詳細

雑誌文献

臨床外科30巻4号

1975年04月発行

文献概要

臨床研究

成人輪状膵に対する考察

著者: 吉川和彦1 沈敬補1 深水昭1 梅山馨1

所属機関: 1大阪市立大学医学部第1外科

ページ範囲:P.481 - P.488

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はじめに
 輪状膵は,まれな膵組織の発育異常で1881年,Tie-demann1)により初めて記載され,1862年,Alexander,Ecker2)が剖検時にこれを発見し,以後"AnnularPancreas"の名称で呼ばれ,欧米では現在までに100例を越える報告がみられる.
 本邦においては,1922年黒沢3)によつて2剖検例が報告されたのが最初であるが,1954年には小泉4)が初めて手術に成功した症例を発表し,以来1967年に古味5)らは自験例を含めて42例の文献的集計を行なつている.このうち成人の輪状膵は16例にすぎない.成人における輪状膵は新生児のそれとは病状において異なつており,同一の範疇では論じられない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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