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文献詳細

雑誌文献

臨床外科30巻5号

1975年05月発行

文献概要

特集 胃切除後にくるもの—その対策と治療

ダンピング症候群

著者: 鈴木快輔1 木根淵光夫1 島田徹治1 渡辺糺1 成原健太郎1

所属機関: 1昭和大学医学部外科

ページ範囲:P.533 - P.539

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はじめに
 胃切除術は,Billroth以来94年間変ることなく,現在も一般にはBillroth法が広く行なわれている.これはBillroth法の術後成績が優秀であったこと,ならびに煩雑な手術操作を要しない点にあるようである.しかし一方では,必ずしもBillroth法に満足して連綿としてこの方法に甘んじて来たわけではない.近年,広範囲胃切除術は術後の消化性潰瘍を防止するには良いが,なるべく胃を大きく残し,生理的状態に近づけようという努力がなされているし,Billroth法の欠点を補つて術後障害を少しでもなくそうという努力もなされている.これらの手術方法は多種多様であるが,原則的にはBillroth法を用い,それに種々な方法を加えた変法にすぎない.したがつて前述した如く,Billroth以来100年近く原則的には同法が広く採用されている現況である.
 ここではダンピング症候群を中心とした胃切除の問題点,その防止法,治療法,手術適応などについて述べたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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