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文献詳細

雑誌文献

臨床外科30巻6号

1975年06月発行

外科医のための生理学

十二指腸・小腸—運動の生理

著者: 伊藤漸1 竹内真人1 相沢勇1

所属機関: 1群馬大学医学部第1外科

ページ範囲:P.713 - P.716

文献概要

はじめに
 臨床上,われわれが接する消化器外科での訴えは,消化管運動の異常に起因すると思われるものが多いことは周知の通りであるが,各症状と運動状態の関係は十分に把握されていない.
 腸管の主な機能は消化と吸収であり,小腸運動は胃から出た内容物を消化液と共に混合し,粘膜に接触させ,内容物を徐々に下方へ輸送することにある,しかし,小腸運動には神経,体液の影響とは無関係な自動運動があり,その運動機構を一層複雑なものにしている.さらに,一般の理解を妨げるものによい研究方法の少ない点があげられる.特にヒトの消化管運動は,口側および肛側の近位消化管ではかなり行なわれても,小腸では難しい.このような状況から,消化管運動の研究は他の分野に比し,やや遅れているのが現状である.本稿ではまずいくつかの研究方法とそれぞれの知見を紹介し,さらにわれわれ独自め方法による成果も解説し,小腸運動の生理について総説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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