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文献詳細

雑誌文献

臨床外科30巻7号

1975年07月発行

文献概要

外科医のための生理学

十二指腸・小腸—分泌の生理

著者: 土屋周二1 福島恒男1

所属機関: 1横浜市立大学医学部第2外科

ページ範囲:P.841 - P.843

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 小腸粘膜の構造と分泌
 小腸粘膜は高さ1mmの絨毛と深さ0.3〜0.5mmのLieberkühn小窩から成る.絨毛は吸収細胞に覆われ,小窩底部の未分化細胞から発生した新しい細胞が順次絨毛の頂点に達してここで脱落し,約2日で交代するといわれる.吸収細胞の間には杯細胞が介在し,粘液を分泌する.小窩にはこのほか,機能の不明なPaneth細胞や内分泌機能を持ついくつかの細胞が存在する.また十二指腸には特殊な形態を持つBrunner腺がみられる(第1図).
 小腸の主な機能は,これを覆う細胞のうちもつとも多数を占める吸収細胞による栄養分の吸収であるが,ここでは同時に大量の液体の外分泌と再吸収が行なわれている.また特殊な細胞の機能による内・外分泌がみられる.とくに内分泌については近年加えられつつある多くの知見が注目される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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