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臨床研究
大腸疾患の診断と治療方針—特に大腸早期癌について
著者: 中川原儀三1 秋本竜一1 尾島敏夫1 上林一夫1 佐々木正1 高島茂樹1 木村捷一1 小山文誉1 渡辺公男1 宮崎仁見1 沢崎邦広1 宮崎逸夫1
所属機関: 1金沢大学医学部第2外科教室
ページ範囲:P.1019 - P.1023
文献購入ページに移動大腸疾患の治療向上をはかるためには,大腸疾患の一般に対する啓蒙と同様,系統的な集団検診を行ない早期発見につとめ,根治療法を施行すべきである.
近年癌の早期発見に関して一般に啓蒙されつつあり,胃癌,子宮癌などは早期発見によつて良好な成績をあげているが,これに比べて大腸癌の早期発見はかなり遅れているようである.このような現況で,私どもは教室における最近8年間の大腸癌,とくに大腸早期癌を中心に,その診断と治療方針について検討した.ここで大腸早期癌を癌の浸潤が粘膜または粘膜下層以内にとどまり,癌浸潤が固有筋層におよばないものとして,いわゆる胃癌研究会の早期癌の規約に準じた.
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