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文献詳細

雑誌文献

臨床外科30巻9号

1975年09月発行

文献概要

臨床研究

胆道系癌の術前術後における輸液管理の重要性

著者: 後藤洋一1 長谷川正義1 高杉信男1 工藤正純1 手戸一郎1 小川勝比古1 田辺文彦1

所属機関: 1市立札幌病院第1外科

ページ範囲:P.1173 - P.1178

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はじめに
 胆道系癌の外科的治療は手術術式や各種診断技術の進歩に伴い,その成績は次第に向上しつつある.しかし本疾患群は解剖的に複雑な部位に発生し,潜在性に進展し,かつ閉塞性黄疸を伴うため,他部位に発生した癌以上に治療上の制約が多い.
 正しく診断され,正しい手術が行なわれても,黄疸,循環障害,肝膵の機能低下,各種の代謝異常,栄養障害などによる重大な合併症が起こりやすく,手術適応の拡大と直接予後の向上はかならずしも容易でない,われわれは本疾患に併発しやすい各種の合併症の中で特に重大な体液代謝不全,循環障害,縫合不全,膵瘻などの治療と予防のために高カロリー栄養輸液法を応用して,本疾患群の治療成績を向上させるために非常に有効であつたので考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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