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文献詳細

雑誌文献

臨床外科31巻1号

1976年01月発行

臨床研究

切除胃からみた重複胃癌の検討

著者: 安井昭12 三宅政房12 吉田光宏1 石橋千昭1 大沼肇1 世良田進三郎1 城所仂1 平瀬吉成12 一瀬裕12 田崎博之3 村上忠重4

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器外科 2越谷市立病院消化器外科 3昭和大学藤ガ丘病院外科 4東東医科歯科大学第1外科

ページ範囲:P.73 - P.80

文献概要

はじめに
 進行した胃癌は通常原発巣を中心に腫瘍を形成する性質をもつているが,多発癌は多発性に発生した癌巣が1つの癌腫として確立されるまでに,たまたまとらえられたものなのか,あるいは主病巣となる癌腫の壁内転移によるものなのか,または同時性あるいは異時性に全く別個に2つ以上の癌腫が形成されたものであるものなのか,その分析は容易ではない.
 私どもはMoertel2)らのcriteriaに基づき,「胃切除標本にて同一胃内に肉眼的,組織学的に連続していない2つ以上の胃癌があり,同一病変と考えられないもので,かつ一方の癌が他方の癌の転移(壁内転移など)でないと判断できるもの」を多発癌とした.また主病巣はより深達度の進んだものを,あるいは同一深達度の場合は面積のより大きい病巣を主病巣とした.なお本論文では多発癌は重複癌と同義語であると解釈し,以下重複癌と呼ぶことにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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