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文献詳細

雑誌文献

臨床外科31巻1号

1976年01月発行

文献概要

臨床研究

血液透析患者に対するisovolumicな腹水・胸水血液内注入法

著者: 阿岸鉄三1 吉田智1 山形桂仁1 太田隆志1 岡沢孜1 小林政美1 太田和夫1

所属機関: 1東京女子医科大学人工腎臓センター

ページ範囲:P.87 - P.90

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はじめに
 透析器材の整備,透析技術の向上,そしてなによりも慢性透析患者の病態生理についての認識が深まり,患者管理が充実してきたことにより,慢性透析患者の年間死亡率は10%以下となつてきている1).これをさらに低下させるには合併症を予知し,ひとたび発生したら素早く対処することが必要である.
 慢性透析中の合併症としての漿液貯溜(腹水,胸水,必嚢内液など)は,多くの場合患者の水分摂取と定期透析時の除水との間の不均衡で起こるが,これの均衡が一応は得られている場合でも,患者体液の体内各com-partmentへの分配異常として発現することもある.すなわち,患者の皮膚は十分脱水され乾燥しているのに,腹水,胸水などが貯つている状態である.また漿液貯溜は低蛋白血症と同時に生じてくることが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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