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文献詳細

雑誌文献

臨床外科31巻1号

1976年01月発行

文献概要

臨床報告

十二指腸のブルンネル腺腫の1例

著者: 徳永蔵1 谷村晃1 中島輝之1 竜嘉昭2

所属機関: 1久留米大学医学部第2病理 2福岡県立柳川病院外科

ページ範囲:P.103 - P.106

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はじめに
 十二指腸に発生する良性腫瘍は,比較的まれな疾患と考えられているが,中村1)らの集計によると欧米では十二指腸の上皮性良性腫瘍281例中,通常の腸腺由来の腺腫が113例ともつとも多く,Brunner腺腫が45例とこれについでいる.一方,本邦では,以前にわれわれが検討した集計によれば2),十二指腸の上皮性良性腫瘍99例中Brunner腺腫が35例ともつとも多かつた.しかし近年,胃腸透視の進歩と十二指腸ファイバースコープの普及により診断能も向上し,最近5年間では,上皮性・非上皮性計60例以上の報告がみられる.今回われわれは,44歳男子の十二指腸第1部に発生したBrunner腺腫の1例について追加報告し,その発生に関して興味ある所見を得たので考察を試みる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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