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文献詳細

雑誌文献

臨床外科31巻10号

1976年10月発行

文献概要

特集 肝切除の術式

肝右葉切除術

著者: 葛西洋一1 佐々木英制1 玉置明1

所属機関: 1北海道大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1281 - P.1289

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はじめに
 肝右葉切除は肝切除のなかでは,左葉切除(狭義の解剖学的左葉切除)についで適応の多い手術であるが,その手術法の内容と名称は古典的な解剖学と新しい肝区域の適用とで混同されている面もある.
 また,手術手技についてもいわゆるfingerfracture法や肝鉗子の適用などが有名になるにしたがつて,肝右葉切除の標準的な方法はどういうものかという疑問もある.著者らがこの手術を行なつたのは,1952年であるが,当初は開胸腹切開で,Wendel(1911)20)の説にしたがつて,肝門部で右肝動脈結紮のみを行ない,肝切離線の内側に肝集束結紮intrahepatischen Ligaturen in fortlaufender Reiheをかけてから,その外側で肝切離を行なつていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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