文献詳細
特集 胆道手術後の困難症
遺残結石
著者: 羽生富士夫1 高田忠敬1 中村光司1 内田泰彦1 福島靖彦1 鈴木重弘1 今泉俊秀1 竹村由美子1
所属機関: 1東京女子医科大学消化器病センター外科
ページ範囲:P.1549 - P.1559
文献概要
近年,術前ならびに術中胆道精査法の進歩に伴い胆石症の発見率は著しく向上したとは言え,遺残結石は現在でも5%前後に存在すると言われ1,2),胆道外科における大きな問題点の1つである.すなわち,現在用いられている胆道精査法にも各自にそれぞれ限界があり,また緊急手術や術中の全身状態の変化などで精査不十分ということもあいまつて,遺残結石症を根絶しえない現状である.
通常,これらの遺残結石は,術後のTチューブからの胆道造影で発見されることが多いが,症例によつてはそれらも行なわれず,または,無視放置され胆摘後愁訴例としての経過中に発見されるものも少なくない3,4).
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