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特集 胆道手術後の困難症
胆道手術後の困難症の予防と治療—とくに内視鏡的アプローチの臨床的意義
著者: 山川達郎1
所属機関: 1帝京大学医学部外科
ページ範囲:P.1589 - P.1597
文献購入ページに移動はじめに
胆道良性疾患の術後困難症の中には,肝内結石症のようになお治療法の難立をみないものから,さらには手術時の注意により避け得た胆道損傷の問題にいたるまで,その領域は極めて広範である.しかし一方どんなに細心の注意をしたとしても,これらを完全に無くすることは不可能であり,結局は如何にこの様な問題を少なくするかと言うことに議論は終着するものと考えられる.本論文は,胆道ファイバースコープを用いた内視鏡的アプローチが,胆道手術後困難症の内,再手術症例として最も頻繁に遭遇する遺残結石症や肝内結石症に対して予防,診断さらには治療上如何に有用であるかを,経験した症例をもとに言及するものである.
胆道良性疾患の術後困難症の中には,肝内結石症のようになお治療法の難立をみないものから,さらには手術時の注意により避け得た胆道損傷の問題にいたるまで,その領域は極めて広範である.しかし一方どんなに細心の注意をしたとしても,これらを完全に無くすることは不可能であり,結局は如何にこの様な問題を少なくするかと言うことに議論は終着するものと考えられる.本論文は,胆道ファイバースコープを用いた内視鏡的アプローチが,胆道手術後困難症の内,再手術症例として最も頻繁に遭遇する遺残結石症や肝内結石症に対して予防,診断さらには治療上如何に有用であるかを,経験した症例をもとに言及するものである.
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