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文献詳細

雑誌文献

臨床外科31巻3号

1976年03月発行

手術の周辺

術前手洗い水の細菌汚染と対策

著者: 古橋正吉1 宮前卓之1

所属機関: 1東京医科歯科大学手術部

ページ範囲:P.369 - P.376

文献概要

はじめに
 術前手洗い用の温水が恒常的な細菌汚染のために問題になつている.市販名称が滅菌水製造装置とあるので医療側は滅菌水あるいは殺菌水と考えて術前手洗い用のほかに消毒薬稀釈,滅菌済器具の洗浄,酸素吸入給湿用その他の用途に使つてきた.いま仮りに1日16件の手術があるとして手洗い用だけの温水使用量は1日約650lとなり貯水が必要となる.
 しかも術前手洗い水以外の用途を考えると十分な水量をいつでも随時適温の流水として使えることが必要で,完全な滅菌水であることが前提となる.ところがある種の装置の温水は病原菌あるいは非病原性雑菌によつて汚染される場合が少なくない.これは院内感染の重要要因になりかねないし手術室管理上の大きな問題でもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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