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臨床報告
Primary empty sellaの2症例
著者: 古和田正悦1 高橋睦正2 加藤征夫3 鈴木堅二4
所属機関: 1秋田大学医学部外科 2秋田大学医学部放射線科 3秋田大学医学部精神科 4秋田大学医学部整形外科
ページ範囲:P.385 - P.389
文献購入ページに移動トルコ鞍部およびその近傍に発生するcystsのうちには,まれながらも非腫瘍性のものが知られており5,25),臨床診断上また病理学的に十分な鑑別が必要である.とりわけarachnoid cystsはprimary empty sella6)と関連して鑑別診断上留意すべきものである.しかし,pri-mary intrasellar arachnoid cystsはその発生機序が不明なこともあつて様々な名称が用いられており3),またempty sella2)という概念自体が半ば慣習的に使用され3-6),明確な定義にかけることもあつて,診断上困惑することが少なくない.
最近,トルコ鞍の拡大と視束交叉部症を呈したint-rasellar arachnoidoceleおよびprimary intrasellararachnoid cystと考えられるまれな症例を経験したので,intrasellar arachnoid cystsおよびempty sellaという概念に関して文献的考察を行ない報告する.
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