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文献詳細

雑誌文献

臨床外科31巻3号

1976年03月発行

文献概要

臨床報告

Primary empty sellaの2症例

著者: 古和田正悦1 高橋睦正2 加藤征夫3 鈴木堅二4

所属機関: 1秋田大学医学部外科 2秋田大学医学部放射線科 3秋田大学医学部精神科 4秋田大学医学部整形外科

ページ範囲:P.385 - P.389

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はじめに
 トルコ鞍部およびその近傍に発生するcystsのうちには,まれながらも非腫瘍性のものが知られており5,25),臨床診断上また病理学的に十分な鑑別が必要である.とりわけarachnoid cystsはprimary empty sella6)と関連して鑑別診断上留意すべきものである.しかし,pri-mary intrasellar arachnoid cystsはその発生機序が不明なこともあつて様々な名称が用いられており3),またempty sella2)という概念自体が半ば慣習的に使用され3-6),明確な定義にかけることもあつて,診断上困惑することが少なくない.
 最近,トルコ鞍の拡大と視束交叉部症を呈したint-rasellar arachnoidoceleおよびprimary intrasellararachnoid cystと考えられるまれな症例を経験したので,intrasellar arachnoid cystsおよびempty sellaという概念に関して文献的考察を行ない報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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