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文献詳細

雑誌文献

臨床外科31巻5号

1976年05月発行

文献概要

特集 大量輸血

輸血の量と速度

著者: 二之宮景光12

所属機関: 1都立府中病院外科 2東大第2外科

ページ範囲:P.583 - P.587

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はじめに
 手術手技の進歩,手術侵襲の拡大に伴つて大量の輸血が必要で,blood bankingの面ではその需要を充たすことが問題であり,これとは逆に輸血そのもののもたらす影響,とくに肝障害の発生を危惧して手術中の出血に対して可能な限り輸血を行なわない方針もとられている.後者は一定の手術において輸血を施行しないですむ許容限度を認定する研究に発展し,実地上は輸液剤によつて対処することが広く行なわれている.
 しかし乍ら,コントロールし難い出血やショックに遭遇して大量の輸血を余儀なくされることは屡々で,従来も対症的に輸血を行なう基準としてヘマトクリット,血圧などが指標として用いられていた.本稿ではこれらの従前の基準について触れるとともに,ショックあるいは大量輸血に対する管理の方式について論じ,さらに最近2,3の報告のあるAutotransfusionについて述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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