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臨床報告
腸捻転を合併した小児腸間膜嚢腫の2例
著者: 里見昭1 畑尾正彦1 徳永剛1 江里口正純1 高橋勝三1 陳維嘉2 有村章3
所属機関: 1武蔵野赤十字病院外科 2武蔵野赤十字病院病理 3武蔵野赤十字病院小児科
ページ範囲:P.669 - P.672
文献購入ページに移動腸間膜嚢腫は腹腔内腫瘍の中でも比較的稀な疾患で,1507年Benevieni14)が8歳男児の剖検時,小腸間膜に発見したのにはじまり,1880年にはTillaux15)が初めての摘出手術成功例を得たと言われている.以来,内外の文献に報告がみられ,Burnett12)は,1950年,201例を集計し,また1973年にはWalkerが文献上すくなくとも700〜750の報告があると述べている.われわれは最近,あいついで2例の小児の腸間膜嚢による小腸捻転を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.
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