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文献詳細

雑誌文献

臨床外科31巻7号

1976年07月発行

臨床研究

手術成績からみた肝内胆石症の検討

著者: 木南義男1 新村康二2 泉良平2 藤田秀春2 永川宅和2 広野禎介2 宮崎逸夫2

所属機関: 1金沢大学がん研究所付属病院外科 2金沢大学医学部第2外科

ページ範囲:P.919 - P.924

文献概要

はじめに
 肝内胆石症は胆石症のうちでも最も難治性であるとされ,多くの問題点を含んでいる.本邦における本症の発生頻度は,全胆石症に対し,手術例において2.5〜30%1-4)といわれ,地域差もみられるという.その成因としては,胆汁流通障害とそれに伴う細菌感染などが重要とされるが,肝内胆管の性状や発生年齢から先天性要因2,4-6)も考慮されている.また本症の病態を知るため型分類2,4,7)が試みられているが,報告者により分類方法が異なり,いまだ一定の見解はみられない.このようなことは本症が如何に取扱いにくく,治療しにくいかを示すものである.
 ところで本症の手術成績1.4,8)は必ずしも良好とはいい難く,可成りの再手術例をみるのが現状である.手術術式においても基本的には胆石除去術に個々の症例に応じた各種の付加手術が行なわれているが,決定的なものはない.そこで肝内胆石症の今後の治療指針を見出すため自験例を手術成績の面より検討してみたところ,若干の知見を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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