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臨床研究
本邦における最近5年間の肝内胆石症に関する統計的観察
著者: 木下博明1 白羽弥右衛門1 津田勇平1 大森国雄1 枝川篤永1 松本正美1 成山多喜男1 米山泰平1 広橋一裕1
所属機関: 1大阪市立大学医学部第2外科
ページ範囲:P.925 - P.931
文献購入ページに移動胆石症の治療成績は,外科学一般の進歩や各種検査法の開発に伴つて最近著しく向上し,その手術死亡率は1%以下に減少,術後の遠隔成績もかなり良好と報じられている2,11).しかし,これを子細に観察すると,肝内胆石症例の手術死亡率は現在でもなお高く,しかも本症はしばしば再発をくりかえすので,なお難治性疾患のひとつとされている5,9).したがつて,肝内胆石の処置は今後の胆石症外科の分野に残された重要な課題のひとつである.
周知のごとく1975年10月大阪市内において開催された第37回日本外科医学会総会のシンポジウムとして,「肝内胆石をめぐる諸問題」がとりあげられた.著者らはこの機会に,わが国における最近5年間の肝内胆石症に関する調査を行なつたので,その結果を本稿として報告する.
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