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文献詳細

雑誌文献

臨床外科31巻7号

1976年07月発行

臨床研究

難治性唇状腸瘻の治療方針

著者: 豊島宏1 板東隆文1 太中弘1

所属機関: 1日赤医療センター消化器外科

ページ範囲:P.933 - P.938

文献概要

はじめに
 腸管粘膜が腹壁に露出した唇状腸瘻では,管状瘻と異なつて瘻孔から腸内容の大部分が漏出するため,保存的療法では治癒が期待できない1).本症は術中の腸管損傷部や,腸切除吻合部の縫合不全が原因で,単純な閉鎖術では根治はむずかしい.とくに下腹部の小腸瘻の場合は周囲に癒着した小腸の剥離,合併切除が必要で,手技上相当の困難を伴うことが多い.また上腹部にできた結腸瘻では,成因や臨床像が小腸瘻と異なる点が多く,その特徴を考慮して治療を行なう必要がある.著者らは高度の小腸瘻5例,結腸瘻4例を経験しているが,部位による特徴を対比しつつ,唇状腸瘻の治療方針,手術術式等についてわれわれの考えを述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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