文献詳細
臨床報告
甲状腺髄様癌の6例
著者: 堤栄昭1 佐野譲1 三浦一章1 峯田武興1 後藤勝也1 的場直矢2
所属機関: 1東北大学医学部第2外科 2仙台市立病院外科
ページ範囲:P.1071 - P.1075
文献概要
1959年にHazard1)らが従来その病理組織学的構造から未分化癌に含められていたものの中で,他の未分化癌に比して予後良好で,組織学的に間質に著明なアミロイド沈着を認める甲状腺癌を1独立型であるとし,甲状腺髄様癌と命名した.以来,その多彩な臨床像および病理組織像に興味がもたれ,多数の報告がなされている.
この癌は種々の合併症たとえば褐色細胞腫,副甲状腺腺腫あるいは過形成,頑固な下痢,粘膜神経腫,Cushing症候群,膵腫瘍などを合併し,また,家族性発生をみる場合のあることより注目を集めてきた.
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