文献詳細
特集 進行胃癌の化学療法
進行胃癌に対する化学療法の実際—切除不能例に対する動注化学療法;照射併用療法も含めて
著者: 三浦健1 石田正統2 和田達雄1 木暮喬3 片山憲恃1 宮原透1 橋本大定1 灰田公彦4 灰田茂生4
所属機関: 1東京大学医学部第2外科 2三井記念病院外科 3東京大学分院放射線科 4半蔵門病院外科
ページ範囲:P.1151 - P.1165
文献概要
切除不能の進行癌に対して,抗癌剤を全身性に投与すると,白血球減少,血小板減少,貧血,脱毛,下痢などの副作用が強く,十分な治療効果の得られぬうちに治療を中止せざるを得ないことが多い.
抗癌剤の特殊な投与法の試みとして局所動脈内注入療法があり,主として頭頸部腫瘍や四肢の腫瘍,肝腫瘍などを対象に各地で試みられて来た.著者らも10年前より主として肝腫瘍を対象に肝動脈内注入化学療法5,23,25,27,30,31)を試み,認むべき効果をあげて来たが,最近ではわれわれの最もしばしば遭遇する切除不能の胃癌4,21,22,28),結腸・直腸癌7,19,24,29)に対しても局所動注による化学療法を試みている.
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