文献詳細
臨床研究
Aortoiliac occlusive diseaseの外科治療
著者: 数井暉久1 浅井康文1 田中信行1 樫野隆二1 小松作蔵1 和田寿郎1
所属機関: 1札幌医科大学第2外科
ページ範囲:P.1201 - P.1205
文献概要
腹部大動脈分岐部領域の閉塞性動脈疾患(Aortoiliacocclusive disease)は欧米に比較すると本邦においては著しくその発生頻度が少ないとされていたが,近年生活様式の欧米化,平均寿命の延長などに伴い動脈硬化症に起因するこれら本症が漸次増加する傾向にあり,また血管外科の著しい進歩に伴い積極的に血行再建術が行なわれるようになつてきた.しかしながら,本症は一般に高齢者に多く,また動脈硬化性病変が冠動脈および脳動脈等に波及していることが多いことからも,その外科的治療の選択には十分慎重でなければならない,今回われわれは急性および慢性のaortoiliac occlusive diseaseに対しての血行再建術についてその成績および問題点について検討を加えたので報告する.
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