文献詳細
臨床研究
文献概要
はじめに
虫垂炎は小児においてても頻度の高い疾患であるが1),その臨床経過や臨床像は成人と若干異なる点もあり,また幼小児では主訴や理学的所見がつかみ難く,諸検査も簡単に行なえない等の小児特有の不利な条件もあつて,その診断は必ずしも容易ではない.
幼小児では虫垂炎が早期に穿孔することは周知のことであり1-5),また穿孔性虫垂炎を保存的に治療したため定型的な臨床症状が覆い隠されて進行したイレウス,腹膜炎の状態で開腹することもしばしば経験している.今日でも手術時18〜45%の穿孔率が報告されている1,6,7).
虫垂炎は小児においてても頻度の高い疾患であるが1),その臨床経過や臨床像は成人と若干異なる点もあり,また幼小児では主訴や理学的所見がつかみ難く,諸検査も簡単に行なえない等の小児特有の不利な条件もあつて,その診断は必ずしも容易ではない.
幼小児では虫垂炎が早期に穿孔することは周知のことであり1-5),また穿孔性虫垂炎を保存的に治療したため定型的な臨床症状が覆い隠されて進行したイレウス,腹膜炎の状態で開腹することもしばしば経験している.今日でも手術時18〜45%の穿孔率が報告されている1,6,7).
掲載誌情報